遠くフクロウが鳴いている。 遠い御山で鳴いている。 今日は一羽が鳴いている。 黄昏時が過ぎていく。 フクロウの鳴く山へと沈み行く。 空が群青に染まる前、一際強く鳴いていた。 夕日はフクロウが平らげた。 そんなことを考えた。 逢魔が時には魔物が這い出る。 今日の魔物は夕日を食べるフクロウだった。 黄昏を過ぎたその場所で、静かに虫が鳴いていた。